AD日記
今年、テレビ業界で働き始めた新人AD日記
人生の中で一番驚いた話2008年07月11日
毎朝、通勤、通学の色々な人達とすれ違い、この人達もそれぞれの人生の主人公なのだなと感じます。
どうも、こんにちは、新人AD中村学です。
えー、喜怒哀楽、そのようなものを繰り返し、人は成長していきます。
自分にとっての体験は、ナンバーワンではなくともオンリーワンの掛け替えのないものではないでしょうか?
友達と飲みにいって、
「お前の人生の中で、一番驚いた体験って何?」
と聞かれると、僕はこの話をします。
少々長いですが、しばしお付き合いください。
あれは僕がタイに旅行に行った時の話です。
ミャンマーとの国境沿いの町、メーホンソンのゲストハウスに泊まりました。
そこのゲストハウスでは各国のNGO活動をしている人達も泊まっていて、
夕食時には、みんなで歌ったり、踊ったりしながら盛り上がっていました。
夜も更けてきて、一人、また一人と、各自、部屋に戻っていき、
結局最後まで残ったのは、僕とアメリカ人の女の子でした。
「おれ、ハーモニカ吹くから、お前ギター弾けよー。」
とか言いながら楽しんでいると、ぽつんと、庭のほうから人影が出てきた。
「ん、なんだ。見慣れない奴だなー。」
見た事もないタイ人の男性が、立っている。
必死の形相で女の子に、
「こっちに来てくれ!」
と、呼びかけてくる。
「ちょっと、怖いから一緒に来て!」
と、女の子に言われ、恐る恐る、ついていくと。。。
遠くのほうに誰かが倒れているように見える。
外は雨が降っている。
雨に濡れながら、あわてて駆け寄る。
タイ人の女性が苦しんでいる。
男がしきりに、その女の人の股を指差している。
「Oh My God!!」
でたっ、アメリカ人の本場仕込みの Oh My God !!
続いて、僕も覗いてみると、
「なんじゃこりゃー!!」
こっちは松田優作です。
いやっ。
な、な、なんとその女の人の股から、赤ん坊が頭を出している!!
「マジかよ、ここで産気づいてしまった!」
タイ人男、
「お、お前、今から、車を運転して病院まで連れて行ってくれないか?」
俺、
「いや無理だよ、俺、道知らねぇし、第一、鍵持ってねえもん。」
困った、困った。頭がパニックになった。
とにかく大声で、宿の住人を起こして、事情を説明。
みんなで、
「ヒッヒッフー、ヒッヒッフー」
うわー、出てきたよー。うっわ、でも泣いていない。
こういう時はお尻を叩くんだったな。
ペチッ、ペチッ。
「オギャー、オギャー。」
ウワーよかった、泣き出した。
でも今度はお母さんが衰弱してきた。
臍の緒もまだ繋がったままだし。
どっちにしろ、病院に連れて行かないといけないな。
宿主に運転をしてもらい、お母さんをピックアップトラックの荷台へ。
よし、いってらっしゃーい。
これで一件落着。
ではなく、なぜか僕がお母さんを腕枕して、一緒に荷台に乗り込んでいる。
これは、お父さんの役割じゃないのー。
なんで親父は助手席なんだよー!!
土砂降りだから、裸になってTシャツで赤ちゃんを包む。
臍の緒だって繋がったまんまなんだよー。
コエーよ−、ドラマみたいだよー。
お母さんも、なんだか元気無くなっていって、俺、ホント、どうしたらいいか全然分かんなかったから、
とりあえず、足つぼマッサージをやって血行を良くしようとした。
地道な作業だ。
「生きろー、生きろー!こんなところで死なせてたまるかっ!!」
もう、意識を繋がらせておくために本気で叫んだ。
人のために生きろなんて叫んだの、これが初めてだ。
なんとか、病院に着いた。
なんとか命をつないだ。
臍の緒を繋いだまま、看護士さんに命をパスした。
いやー、びっくりした。
いやー驚いた。
運命も粋な計らいをするよね。
また、助かった赤ちゃんが、将来、世界貢献をして、この地球の環境を救ったら、広がりがあって嬉しいよね。
僕の人生の中で一番驚いた話です。
いやー、出会いって素晴らしいですねぇー。


